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こころにある場所 |
駅前にある古い洋館を改装して作られた一軒家のコーヒーハウス。 ここはふたりで会うとき、いつも待ち合わせをした場所。
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「天国や地獄って、今とどこか違う場所にあるんじゃない。死んでからいくところでもないよ。
幸せだと思うこころの中にあって。不幸だと思うこころの中にある。
幸せだとこころが感じていれば、それは天国にいるのと同じだと思う。
でもわたしのこころの中は苦しくて苦しくて死んでいる、それは生きているけど地獄にいるのと同じなの。
あなたとの時間は幸せ。本当に。だから、ひとりになってからの時間がつらくてしょうがないの。
会うのは今日で最後にしましょう。
わたしたちは嫌いになって別れるわけじゃない。でもこれからは、あなたのことを考えないようにして生きていく。あと30分、12時になったらここを出ましょう」
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僕たちは日付が変わる少し前にお店を出た。ふたり別々のタクシーに乗って。 交差点、前を走る彼女の車が車線変更をして右折していく。
今日から彼女のいない生活が始まる。 もし、からだがこころで出来ていたら僕は多くの部分を失っていた。 それは生きていても地獄にいるのと同じかもしれない。
僕を乗せた車は高架下の道路を、ただまっすぐに走っていった。
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